2007年2月20日火曜日

AUSの学士課程

オーストラリアでは二月から新学期です。Semester と言います。Term というのは大学では使いません。いまクラス編成の真っ最中です。基本的には前期に4科目、後期に4科目が平均的な科目取得数で、単位はそれぞれ 10 credit points です。240 pt で卒業なので、平均3年間で卒業となります。留学生の場合、各学期に最低3科目(最終学期は一科目でも良い)とゆっくりやっても良いし、最大6科目まで取れるので、2年に縮めて一気に終わらせることも出来ます。全部受かれば、の話ですが。

各科目は、一週間に一回の「Contact Time」というのがあって、Lecture が2時間、Tutorial (個別クラス)が1時間です。科目担当は「Convenor」、講義担当は「Lecturer」、クラス担当は「Tutor」と言います。Convenor は全てを兼任することが出来ます。人数の少ないクラスだと、一人で全部やってます。

各科目は、13週間の構成になっています。週一回だから、13回の連続シリーズのドラマみたいなもんです。初回が各科目のあらすじみたいなもんで、つまりはイントロ。最終回は試験予想問題などが出る総集編みたいな感じ。そして中間試験があったりするので、実質は10回の講義で、教科書をそれに合わせて分けて、追っていきます。

一応、大学が学生に期待する勉強量は、各科目、週に10時間という設定になっているので、まともにやろうとすると過酷なロードワークになります。週に40時間って、フルタイムの仕事量と同じだもんね。入学は最低条件を満たせば誰でも出来ますが、実際にはこの過酷さに耐えられず、最初の3回でいなくなる学生は結構多いです。中間試験が終わった時点で、またいなくなります。最後まで残った人は大概パスできますが、期末試験で落ちてしまう人も結構います。まさにサバイバルゲームです。

Tutorials では、講義の内容のおさらいは殆どしません。既に理解できている、という前提の下で、Activities をしていきます。ケース・スタディをやったり、ディスカッションをしたり、応用問題をこなしていきます。必然的に、予習の方が復習よりもウェイトが大きくなります。

とにかく要領良く、効率的にこなしていける人が勝ちです。タイム・マネージメントの力量がある人は非常に有利です。特に経営学部の科目では、「嫌なヤツとでもチームを組まなきゃいけない」とか、「一遍に複数のプロジェクトを同時進行」とか、実際に社会で起こりがちな場面がかなりクラスでも反映されています。高校上がりの学生は、しこたま文句を言ってきますが、無視です。社会はもっと厳しい。面白いのは、勉強している人が勉強をしない人に向かって、面と向かって罵ったりしている場面が見られることです。これは日本の大学ではあまり見られない光景では?

科目内容がマズイだとか、勉強しないでも卒業できるとか、いろいろ非難されているオーストラリアの大学ですが(特にうちの大学)、最低限の勉強はしないと通過できない仕組みにはなっています。金払ってきているんだから、その分は勉強しようね。

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